[映画感想] サマーウォーズ
2009'08.01 (Sat)
![]() | サマーウォーズ (角川文庫) (2009/07/25) 岩井 恭平 商品詳細を見る |
今日公開のサマーウォーズをさっそく見に行きましたので感想を書きたいと思います。
今回は友達2人(1人は少しオタク、もう1人はいたって普通)と見に行きました。
映画開始2時間前にチケットを買いに行ったのですが、3つ連番でとれる席はほとんどなく、通路側(後方)で前後に分かれて座れる席を購入しました。
公開初日かつ映画の日ということもあって、地方にもかかわらず、120人収容できる劇場が見事売り切れ。
ちなみに、朝一番の分も完売してました。
それだけ期待している人が多いってことなんでしょうね。
客層は男:女=8(7):2(3)ぐらいで大学生ぐらいの人が多めでした。
ここからは重要なネタばれも含みますのでこれから見るという方は見ないでください。
↓見た方はこちらからどうぞ
まずは、あらすじから。
高校2年の夏休み、天才的な数学力を持ちながらも内気な性格の小磯健二は、憧れの先輩、夏希にアルバイトを頼まれる。二人が辿りついた先は、長野にある彼女の田舎。そこにいたのは総勢27人の大家族。夏希の曾祖母・栄は、室町時代から続く戦国一家・陣内(じんのうち)家の当主であり、一族を束ねる大黒柱だ。
栄の誕生日を祝うために集った、個性豊かな「ご親戚」の面々。そこで健二は突然、夏希から「フィアンセのフリをして」と頼まれてしまう。
栄のためにと強引に頼み込まれ、数日間の滞在をすることになった健二。賑やかな親戚の面々に気圧されながら、必死に「フィアンセ」の大役を果たそうと奮闘するのだった。
そしてその夜、彼の携帯に謎の数字が連なったメールが届く。数学が得意な健二はその解読に夢中になるのだが…
翌朝、世界は大きく一変していた。健二を騙る何者かが、世界を混乱に陥れていたのだ。
「私たち一家でカタをつけるよ!」
栄の号令のもと、健二と夏希、そして陣内家の面々が、一致団結して世界の危機に立ち向かう!
公式HPに書かれているのははじめの30分ぐらいの内容です。
はじめの5分は↓の動画をあらかじめ見ておきました。
まずは率直な感想を。
前日に見た「時をかける少女」も良かったですが、それと同じくらい良かったですよ。
笑いあり、感動あり、そして熱いアクションシーンもあり。どれをとっても優秀な作品でした。
いきなり時かけとの比較になってしまいますが、単純な面白さでいえば、時かけ以上でした。
陣内家でのドタバタ劇はなかなか面白く、静かな劇場で何度か笑いをこらえてました(^_^;)
また、陣内家にはそれぞれしっかりとした役割が与えられており、とくに男性陣はLOVEマシーンとの戦いでは大活躍でした。
電気店を経営している太助はスーパーコンピューターを持ってくるわ、理一は自衛隊の
佳主馬はただのオタクかと思いきや、母親やお腹の中にいる妹のために戦う姿はかなり熱かった!
感動もそれなりにできるけど、時かけと比較してしまうと少し劣るかなぁという印象。
さすがに時かけの後半の展開には勝てないでしょう。
しかし、この作品には熱い演出がいろいろあるのでそちらの方を楽しめれば十分いい作品と思えるのではないでしょうか。
作中の季節は夏なので、今見るにはもってこいの作品ですし、家族の絆がテーマになっているので、親子で見に行ってもいいと思います。
印象に残ったシーンはいくつかありました。
まずは、栄おばあちゃんが親戚や昔の知人などを頼り、片っぱしから電話をするシーン。
このシーンが2、3分ほど続いたと思うのですが、やれるだけのことをやるという栄おばあちゃんの言葉通り、必死に応援して行動させようというのが伝わってきました。
知人が警視総監だったりするのには驚きですが、死傷者が出なかったのは栄おばあちゃんのおかげなんですよね。
他にも、薙刀を持ち出してきたり、こんな行動力のあるおばあちゃん見たことはないわってくらい最強でした。
まさか、こんなに元気だった栄おばあちゃんが死んでしまったことには素直に驚いたんですけどね…。
で、印象に残ったシーンの2つ目は、栄おばあちゃんが亡くなってから悲しんでいる家族たちが横スクロールで描かれたシーン。
悲しむ家族に、何が起こったかを理解していない子ども達、そして、手を繋ぐ夏希と健二。
さらに画面はスクロールし、TVに映った甲子園の様子まで描かれました。
これまで夏希は侘助に対して好意を向けていたが、ここでようやく健二に対して想いを向けます。
最後のバトルシーン。
陣内家全員が携帯やDSを持ち出して一致団結するシーンは熱かったなぁ。
数字が74になった時はどうするのかと思ったけど、世界中の人々が夏希に託したシーンでちょっと感動。
夏希の最大の見せ場である花札のシーンは、花札のルールを知らないから雰囲気だけを楽しんでましたが(^_^;)
意味も知らないのに「こいこい!」って言いたくなりましたw
その後、解決したかと思いきや、時間が再び動き出し、ここからが健二の見せ場。
暗号を解くも、書き換えられてもう一度解き、最後はペンを落とし諦めたかと思いきや、なんと暗算で解いてしまったシーンは鳥肌が立ちましたよ。
「よろしくおねがいしまあぁす!」はこの作品の名シーンだなぁ。
一番最後のキスシーン。
もうね、ニヤニヤが止まりませんでしたw
時かけの真琴はあまり好みではなかったけど、夏希はホントに可愛かった。
出来ればエンドロールでもいいからもうちょっと後日談のことを描いてほしかったなぁ。
あと、細田演出ついて。
標識は大量に出てくるし、朝顔や入道雲も出てくるけど、それほど気にせずに見れました。
あとは仮想空間OZでのCGぐらいかな?
作画は細かく描き込まれてるし、最後の巨大化したLOVEマシーンのところは凄かった。
ここまでだらだらと感想を書いてきましたが、ひとつだけ疑問に残ったことがあります。
はじめの暗号の正解者が50人くらい居て、かつ健二は最後の文字を間違えたのに、次の日には犯人として写真が写されていたのはなんで?
乗っ取られたアバターが健二のものだからならわかるんだけど、そういう描かれ方はしてなかったからなぁ…。
ここからはまとめ切れなかったことを箇条書きにします。
・OZの守り神はジョン・レノンとオノ・ヨーコだよなぁ
・誰かOZ作ってください!
・声優は少し棒だけど、アニメ映画だとあんまり違和感無いなぁ
・家族で行ったらおじさんの「ヤッたのか」ってセリフがちと痛い(^_^;)
・一晩で50人以上も突破できるセキュリティはどうかと思う
・はじめに長野県じゃなく富山県を出してきたのはなぜ?
以上、うろ覚えな部分もあるから間違いがわかったら追記します。
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FF11とアニメな日々
アニメって本当に面白いですね。
めでぃあみっくす
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さっそくラノベ版買ってきます。
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コメント
TBありがとうございました
TBありがとうございました。
この陣内家の広さを家族のつながりの広さとして、後半見せるためのフリにも思える見事さ。
ですから最後の花札勝負のシーンでは興奮がとまらなくなってしまうんでしょうね。
TBをいただきました。
おっしゃるように、笑いや感動、アクションなど、どれも良くて、バランス度の高い映画でしたね。
佳主馬の表情と動きが、後半にかけて拡がっていくのは少し意外で面白かったです。
それから、花札、やってみたくなりましたw
感想と分析が詳細に及んでいて、楽しく読ませていただき、ありがとうございました。
KGRさんへ
> 無線は傍受ではなく通信用だと思います。
ご指摘ありがとうございます。念のため直しておきました。
映画を見ている時は深く考えてなかったのですが、記事を書くときにあれなんだっけ?と思いそれっぽいことを書いてました(^_^;)
> それから、富山は「原発」だから。
なるほど。一応関係性はあったのですね。
あと富山の原発を出したのは、細田監督の出身が富山だからってのもあるようです。
おっしゃる通り、疑問の残る点はどれも細かいことばかりで、全体を見ると良くできた作品だと思います。
登場人物は多いけど、全員にしっかり役割が与えられており、無駄が無かったですしね。
にゃむばななさんへ
> あの縁側を1シーンで見せるところはよかったですよね。
地味ではあるけど、アニメでは珍しい演出だなぁと思いながら見てました。
言われてみると、後半のフリというのも考えての演出だと思います。
花札勝負のシーンは一番盛り上がりましたね。
家族のつながりが最も強く描かれたシーンでしたし。
ysheartさんへ
> 佳主馬の表情と動きが、後半にかけて拡がっていくのは少し意外で面白かったです。
佳主馬はこの作品で一番成長したのではないでしょうか?
監督が陣内家の全員が主人公と言ってましたが、私は佳主馬が真の主人公ではないかと思っています。
> それから、花札、やってみたくなりましたw
私もです。覚えてからもう一回映画を見たいと思います。
最近、「咲-Saki-」といい、アニメに影響されて新しいことを始めることが増えてきました(^_^;)
> 感想と分析が詳細に及んでいて、楽しく読ませていただき、ありがとうございました。
そう言っていただけると嬉しいですm(_ _)m
初日に見て感想を書いた甲斐があったなぁと。
昨日見てきました
一番好きなキャラクターは警官のあんちゃんでした。おばあちゃんのために氷を運ぶなんてイイ奴だなぁと思いました。
バカだけど。
クロスキーさんへ
コメントしてくださったことに気づかず、返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
> 花札シーンにもうちょっと健二を絡めて欲しかったなぁ
健二は花札のルールを1から覚えていたので、このシーンでも活躍すれば成長がみれたかもしれませんね。
でも、健二は最後に「よろしくおねがいしまーす!」の名シーンがあるから、このシーンは夏希の独壇場でもいいと思います。
> 一番好きなキャラクターは警官のあんちゃんでした。おばあちゃんのために氷を運ぶなんてイイ奴だなぁと思いました。
このシーンはシュールなオチで笑えましたw(不謹慎ですが…)
それから、富山は「原発」だから。
当初は原発に落とすと言ってました。
細かい点で多少の無理は無きにしも非ずですが、
全体に破綻しないよう、各人の設定や役割をよく練ってありました。